差し金の実力

建築関連

差し金は、ただの直角定規ではなく、多様な使い方は、数十とおりあります。

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こう・こ・げんの法

「こう・こ・げん」の法の作図により、屋根の隅部分や、四方転び、階段の隅出しを行うことが出来ます。

平勾配の「こう・こ・げん」

平勾配の「こう・こ・げん」の法は、最も用います。作図は、5寸勾配を例としており、各寸法は、勾配により変化します。例えば4寸法勾配なら「こう」を4寸にして描きます。「長げん」も、記載の8寸9分ではなくなり「中こう」も「欠こう」も短くなります。

また、1番用いる箇所だけを描いており、他にも「小げん」「小短げん」「小こう」などあります。「捕げん」などは四方転びなどに用います。技能士の試験です。

長げんの用いる箇所

「長げん」の用いる箇所は、隅木の鼻切りと、配付け垂木の留め切りに使用します。屋根の軒先の角の形状は上から見たら45°(直角)に見えますが、実際は全く違います、勾配により規則的に変化するため、角度が直角ではありません。また配付け垂木の留め切りも、45°では全く合いません。

図④のように、勾配により大幅に角度が変化することが分かります。また、特に、留め部分は、僅かに違うだけで、誤差が何倍にも膨らみ、胴付きが合致してない工作という、致命的な見苦しさが発生するため、「こう・こ・げん」の法を用いて、正確に角度を隅出しする必要があります。また、隅木部分は、計算ではどうにもならいため「こう・こ・げん」の法が必須です。

「欠こう」を用いる箇所

「欠こう」は、「投げ隅」という隅木工作に用います。「投げ隅」とは、垂木を直角切りにした場合、それに合わせて隅木の鼻を切断する、方法です。平勾配と隅勾配は、下記の図のように、全然違います。

そのため、「欠こう」を測定し、その角度で隅木を切断します。また、「欠こう」でなく、隅木側に水平墨(ろく墨と言います)を付けて、裏目の5寸と、勾配でも出すことも出来ます。

「げん」の用い方

「げん」は、垂木、隅木の長さ、登り梁を取る際、勾配に対しての実数法です。1尺で描いた場合は、6尺間の場合、そのまま母屋、あるいは桁までの長さを差し金を、段々に当てていくと寸法が取れます。下記のように「延びカネの法」を用います。

例えば、3尺の位置まで測る場合は、下記の赤の長さ×3などでも出せますし、延びを測って×3でも寸法は出せます。または、軒の出など、原寸(実寸)を描いて測定します。

また、√計算でも出すことが出来ますが、点から点ではなく、部材に、差し金を当てて、芯墨線、軒の出の切り墨を付けなければならないため、差し金で測定した方が、早く確実です。間違いの元ともなるため、あくまでも差し金を用います。√計算は、大方の垂木の長さ、本数、瓦等の見積もり、積算によく使用します。

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